院試塾ブログ
インターネット大学院予備校代表・畑中泰道のブログ

23 September

ああ,カン違い―physicianとphysicist

 Physicists on Wall Streetという本を読んでいる。科学と社会に関するエッセイ集だ。実は,実際に本が届いて数ページ読むまで,自分はPhysicians on Wall Streetという本を注文したのだとばかり思っていた。Atul GawandeのBetterに関連してAmazonからおすすめメールが来たから,医学関連の本ではないかと思いこんでしまったのだ。
 ふりかえってみると,ウォール街と結びつきやすいのは内科医よりも物理学者のほうだ。この本の内容もそうだが,最近の金融は高度な数学を多用するから,物理学をやっていた人もけっこういるらしい。ぼくはどう思っていたかというと,製薬会社などの株価の予測に関してアドバイスする内科医がいるという話。今考えればかなりのこじつけだが,カン違いというのはえてしてそういうものではないだろうか。
 ところで,なぜ内科医と物理学者を表す英語が似ているのだろうか。語源をさかのぼると,どちらもギリシア語のphysisにたどりつく。「自然」という意味である。身体も物理(=物事の理)も自然に関するものだと考えれば納得がいく。
 physicalという形容詞には,「身体の」と「物理の」の両方の意味がある。Olivia Newton-Johnの歌に(Let's Get) Physicalというのがあるが(懐かしい!!),このタイトルやLet me hear your body talkという歌詞からもわかるように,肉体関係を暗示(というよりもっと直接的だが)する歌だ。ついでながら,この歌の詞にhorizontallyという語が出てくるが,これもこの文脈で解釈するとすごい意味になる(皆さん自分で考えてね)。
 physicsに対立するのがmetaphysicsである。「形而上学」と訳すと何のことやらわからなくなりそうだが,ものの世界を対象とする学問に対して観念の世界を対象とする,と考えれば,要するに純粋哲学のことを指すのが納得できる。
21:57:34 - yhatanaka - 1 comment - TrackBacks