院試塾ブログ
インターネット大学院予備校代表・畑中泰道のブログ

20 December

how S is known―be known as ~の応用

 以前『院試塾の現場から』の記事「辞書を「越える」英文解釈―be known as 〜をどう読むか」で,be known as ~を「〜と呼ばれている」と解釈するのが妥当な事例を紹介した。今回はこれを応用した読みについて解説しよう。以下の例を見てほしい。

The pen was sold in Argentina under the Birome brand (portmanteau of Biro and Meyne), which is how ballpoint pens are still known in that country.

 下線部をどのように解釈すればよいか。ballpoint pens are still known as Birome in that countryのボールド部分をhowに転換したものだと考え,be known as ~が「〜と呼ばれている」となることをふまえれば,「今でもその国ではボールペンをそのように呼んでいる」とすんなり理解することができるだろう。
 なお,同じ内容をcallを用いて表現しようとするとwhat ballpoint pens are still called in that countryとなり,howではなくwhatを用いることになる。これはなぜか。as ~は副詞句であるのに対して,callの場合補語,つまり名詞句を要求するからだ。5文型の基本をきちんとわかっていれば問題なく理解できる。
09:25:18 - yhatanaka - No comments - TrackBacks

08 December

好きなら自然に覚えたものがあるはず

 今日の『徹子の部屋』(テレビ朝日)で,出演者の笑福亭仁鶴さんが弟子入り希望者について語っていて,何か知っている落語を少しやってみてと言っても知らないと答える,という話をしていた。その時に仁鶴さんは,好きなら自然に覚えたものがあるはず,という趣旨の発言をしていたが,まったくそのとおりだと思った。本当にあることが好きで興味があるなら,弟子入り前にもある程度のことをしていてしかるべきなのだ。これは大学院入試,さらには大学入試についても言えることではないか。ただ教わろうとするのではなく自分から学ぶ,という姿勢が足りない人が多い。それでは本当に興味があるとは言えない。興味があることは今すぐに何かしたいことのはずだ。
17:08:48 - yhatanaka - No comments - TrackBacks

01 December

positiveの訳語

 まずは次の文を見ていただきたい。ある短大の入試問題英文からとったものだ。

Do you think that American culture has influenced Japan posotively? ... Some Japanese think that the American influence has been positive, ...

この引用に含まれるpositive / positivelyはどのようにとらえればよいだろうか。「よい(影響)」とするのがいちばんだとずっと思ってきたし,英和辞典にも当然この訳語が載っているものとばかり思っていたのだが,改めて辞書を引いてみると,これがないのである。
 学習用英和辞典の代表格ともいえる『ジーニアス英和辞典』(第4版)から見てみよう。「よい」に近いものとしては,「積極的な」「建設的な」「前向きの」「楽観的な」(形容詞(2)の語義)があり,この中から上の文脈に合う訳語をあえて選ぶとすれば「建設的な」あたりになるのだろうが,「建設的な影響」というのは日本語としていかがなものだろうか。用例はIlike your positive way of thinking.(プラス思考がいいですね)とWe should be positive and enthusiastic about any job.(どんな仕事でも前向きで積極的に取り組むべきです)で,上記引用で適切な訳語を決めるうえではあまり参考にならない。ぼくが最も信頼を置いている『プログレッシブ英和中辞典』にも,「よい」やそれに近い訳語は見当たらない。
 大辞典はどうだろうか?『プログレッシブ』の親版とも言える『ランダムハウス英和大辞典』,研究社の『新英和大辞典』や『リーダーズ英和辞典』,『ジーニアス英和大辞典』などを見ても,用例を含めズバリ「よい」という訳語は見つからない。
 続いて『英和活用大辞典』を見てみることにする。電子辞書なら,連語関係にpositiveを含むものだけを検索することが可能だ。名詞との結びつきを順に見ていくと,have a positive impact(よい影響を与える)やmake a positive impression(よい印象を与える)などが見つかる(一方で,have a positive influenceが「建設的[積極的]な影響力を持つ」となっていたりもするのだが…)。
 実は英英辞典を見ると,positiveをgoodと言い換えている語義説明がけっこうある。LDOCEではgood or usefulとなっているし,MACMILLAN English Dictionaryにもa positive experience, situation, result, etc. is a good oneという説明がある。OALDでもgood or usefulとなっていて,ここにはHis family has been a very positive influence on him.と,positiveとinfluenceの組み合わせが用例に挙がっている。
 この際だから,positiveに「よい」という訳語が当てることのできる場合がけっこうあることを確認しておこう。
13:27:16 - yhatanaka - No comments - TrackBacks