院試塾ブログ
インターネット大学院予備校代表・畑中泰道のブログ

02 June

alsoの解釈―情報構造に注目する

 英語をある程度学んだ人なら,alsoという語はきっと知っているはずだ。しかし,この語を甘く見てはいけない。実際の解釈では間違える人の多い語である。ただ「〜も」という意味を知っているだけでは不十分なのである。以下を見てほしい。

Nitrogen fixation is the chemical process by which atmospheric nitrogen gas is converted into nitrogen compounds and enters the nitrogen cycle. It is performed by bacteria in the soil, and in nodules on the root of leguminous plants (e.g. peas and beans) which contain symbiotic bacteria. [A]Nitrogen fixation also [B]occurs [C]when the electrical discharge of lightning combines the nitrogen and oxygen in the atmosphere. (Oxford Study Science Dictionary. p.161)

最後の文のalsoは[A]〜[C]のどの部分を就職するのであろうか。実は,[A]だとは即断できないのである。というのは,alsoが文の中位における典型的な副詞の位置(一般動詞の前,(複数ある場合は最初の)助動詞・be動詞の後)に置かれている場合,基本的には文中のどの要素にもかかりうるからである。
 それでは,alsoがどの要素にかかるかは,どうやって判断すればよいのであろうか。簡単な例で確認しよう。なお,論点を明確にするため,繰り返しが多少くどくなっている。

He read a book on biology.
a. He also read a book on chemistry.
b. His brother also read a book on biology.

最初の文にa.を続けた場合,alsoはa book on chemistryにかかって,「彼は化学の本も読んだ」という意味になるのに対して,b.を続けた場合にはHis brotherにかかって,「彼の弟も生物学の本を読んだ」となる。それぞれの文で,前の文と重複する部分を削除してみると,この点が明確に理解できる。

a. He also read a book on chemistry.
b. His brother also read a book on biology.

 この理解をもとに最初の引用を見てみよう。最後の文の[A]は全体の主題であるから,これを「窒素固定も」とすることは考えられない(しかし実際には,この手の間違いはきわめて多く見られる)。[B]のoccursはもともと情報量が少なく,しかも前の文のis performedと言い換えの関係にあるので情報構造的には既出で,これもalsoの修飾対象ではない。となると残りは[C]のwhen節で,前の文のby句の内容に対する情報の追加であるから,ここを修飾するのだと判断できる。
 このalsoのような副詞は焦点化副詞と呼ばれ,細かい違いはあるものの,onlyやevenについても同様の注意が必要となる。この機会に,辞書の用例や解説で学習しておくとよいだろう。
23:31:27 - yhatanaka - No comments - TrackBacks