院試塾ブログ
インターネット大学院予備校代表・畑中泰道のブログ

24 February

オランダ語の学習

 最近オランダ語を学んでいる。といっても,実は初めてではない,20年以上前,まだ学生だったころに学んで,つっかえつっかえ言語学の論文などが読めるようになっていた。20年間のブランクは大きいが,今回あらためて学んでみると,だんだん記憶がよみがえってきた。
 江戸時代には日本国内で学べる唯一の西洋語だったわけだが,現在,日本の大学でオランダ語を専門的に学べるところはない。そのくらい「マイナー」になってしまったのだ。
 20年前は白水社の『エクスプレスオランダ語』を最初に学んだ。当時はまだカセットテープだった。今回はまず,白水社の『オランダ語のしくみ』で軽くリハビリをして,その後『ニューエクスプレスオランダ語』に進んだ。オランダ語の文章が読めるようになることが主な目的なので,この後は大学書林の『オランダ語文法入門』と『オランダ語文典』を軽く通読した。
 20年前とのいちばん大きな違いは,オランダ語→日本語の辞典が手に入るようになったこと。当時はKramersのオランダ語→英語の辞書を使っていたが,今回使っている『講談社オランダ語辞典』はちょうどこれが底本になっている。正直,あまり使いやすい辞書とは言えないが,特に英語力が十分でない人にとっては,かなり入りやすくなったのではないだろうか。
 読解の題材として最初に使ったのは聖書。各国語の聖書を日本聖書協会が輸入しており,銀座の教文館でも比較的簡単に手に入る。今は「ルカによる福音書」をボチボチと読んでいる。また,確認してみると,昔読んでいた言語学関係の本が手に入ることがわかったので,Amazon.co.ukから取り寄せた。
 「読む」と言っても,今の実力ではほとんど「解読」である。辞書を引きまくらないと読み進めることができない。文法もまだきちんと頭に入っているわけではないから,文法書を「引く」ことも多い。英語に比べると語形変化がやや多いので,その分読み進めるうえでの手がかりもあるが,たとえば,動詞の不定形も名詞の複数形も-enで終わるから,辞書を引くまでどちらかよくわからない,ということもある。しかし,辞書を引き,文法書を参照しながら読み進めれば,ゆっくりではあるが書いてあることはほぼきちんとわかる。別に試験を受けるわけではないから,このようにしてゆっくり実力をつけていけば,それでいい。
20:04:03 - yhatanaka - No comments - TrackBacks

14 March

フランス語の名詞化

 先の記事「『フランス語名詞化辞典』(大修館書店)」に関連するが,フランス語は実に名詞化を多用する。たとえば次のような文がある(アクサン省略)。

L'attention portee par les sociologues sur le corps n'est pas nouvelle. (Pascal DURET et Peggy ROUSSEL (2005) Le corps et ses sociologies. p.5)

日本語では主述関係を節の形で提示しようとする傾向が強いから,上の文を「社会学者が身体に対して持つ関心は新しいものではない」と解釈するよりも,「社会学者が身体に関心を持つようになったのは最近のことではない」としたほうがすんなり頭に入る。
21:33:16 - yhatanaka - No comments - TrackBacks

『フランス語名詞化辞典』(大修館書店)

 今回の地震の前日,3月11日に,神奈川・川崎の本屋で買い求めた本(ついでに言うと,地震の当日も川崎にいた)。前から気になっていた1冊。
 英語でも名詞化は重要な項目で,院試塾の指導でもとても重視しているが,参考になる本はそう多くない。江川泰一郎『英文法解説』(金子書房)とそれをもとに書かれた,安西徹雄『英文翻訳術』(ちくま学芸文庫)[※『翻訳英文法』(バベル・プレス)と同内容]の2冊が基本図書ということになろうか。また,基本的な考えかたは,英文法を専門的に学んだ者なら誰もが読んだはずのN. Chomsky, Remarks on Nominalizationなどに求めることができる。
 フランス語は英語以上に名詞化を多用する言語だと思う。この本の著者も「フランス語は名詞を重視する言語で,フランスでは伝統的にフランス語教育で名詞化練習をさせてきたし,また今でもそれが行われているようです」と,はしがきで述べている。
 この本は,こうした名詞化の例を,もとの動詞や形容詞とその名詞化形を挙げ,変形[注:専門用語としてではなく,あくまで一般的な意味での]前・後の例文を添えたもの。と言うと単純に聞こえるかもしれないが,これ1冊を通読すれば(「辞典」とは言っても180ページ弱の本で,十分通読は可能だと思う),フランス語の名詞化についてかなり習熟できるのではないだろうか。特に,文の視点の転換や連語関係も見てとれる点がよい。
 英語でもぜひ対応するものがほしい。
21:15:03 - yhatanaka - No comments - TrackBacks

18 May

ドイツ語始めました

 ドイツ語の勉強を始めた。学生時代以来だから,20年近くのブランクがある。
 学部・大学院と第二外国語として学んだのはフランス語。ここ数年は,医療社会学や身体社会学の学習や,『星の王子さま』の関連文献を読むために学んでいる。
 今回,ドイツ語を学ぼうと思い立ったのは,ドイツの筆記用具メーカーLAMYのサイトをドイツ語で読みたくなったからだ。日本に入ってきているのは製品のごく一部で,日本語サイトで紹介されているのもそれらの製品だけ。ドイツ語サイトと同じドメインには英語サイトもあるが,比較してみると英語サイトのほうはかなり簡略化されている。
 ブランクはあるものの,文法の概要は頭に残っている。そこで,復習のために清野智昭『ドイツ語のしくみ』・『中級ドイツ語のしくみ』(白水社)を読んだ。さらに中島悠爾他『必携ドイツ文法総まとめ』(白水社)を適宜参照しながら,辞書と首っ引きで,LAMYのサイトのテキストを抜き出して印刷したものを読んでいる。
 使っている辞書は『クラウン独和辞典』。Canonの電子辞書のコンテンツカードに入っているもの。ドイツ語は語をつなげて複合語を作る傾向が強いので,収録語数の少ないものでもある程度対応できる。しかし,このカードでは例文検索ができない。これはかなり痛い。ということで,CASIOのドイツ語用辞書の最新版を買うことにした。
 辞書を引いても,すぐに忘れる。5行くらい前に引いたのをもう1回引くこともある。それでも,3回くらい同じ語句を引くと,とりあえずその時はいったん覚える。このようにして何とか,A4版3枚分くらいを読んだ。
 拡大コピーに文法のポイントや語句の意味を書き込みながら読み進めていく(もちろん,書き込みに使うのはLAMYの万年筆だ)。意味が通って納得できるまで考える。日本語にきちんと訳すわけではないが,語句の意味と文法構造を把握して,全体の意味が自分の持っている背景知識などときちんとかみ合うまで,とにかく考える。結局,外国語の読解はこれしかないのだと,あらためて思う。
22:24:01 - yhatanaka - No comments - TrackBacks