英語のいわゆる「構文」の根底には,その構文で用いられている要素を,構文の形に組み立てる「発想」があるのがふつうだ。その発想をきちんとふまえることができれば,構文がちょっと複雑になってもあわてる必要はない。
She is not too foolish to do it.(『ジーニアス英和辞典』)という文はどう解釈できるか。too 〜 to Vはきわめて見慣れた構文だが,これを否定するといったいどういう意味になるのか。too 〜 to Vという構文を暗記しているだけでは,うまく対応できないのではないだろうか。
しかし,この構文の根底にある発想をきちんと理解していれば,あわてる必要はまったくない。まずはtoo 〜 to Vの発想を図解で確認してみよう。
too 〜 to Vは程度表現であり,tooは限度を超えていることを意味する。この限度が図解の赤い点線で示されている。この限度内にfoolishの程度が収まっていれば,横向きの矢印で示されているto do itという結果を生じることが可能だが,この限度を超えてしまうとdo itできない。したがって,She is too foolish to do it.は「彼女はバカなのでそんなことはできない」となる。
notが入るとどうなるか。否定されている部分がどの範囲可に注目して図解すると以下のようになる。
否定の対象はtooであるから,限度を越えた部分が否定されることになる。foolishを示す赤い矢印に注目してほしい。否定された部分にまで入り込まず,限度のところで止まっている(限度まで届いていない可能性もあると思われるが,図解を簡略化するためにこの可能性は含めていない)。限度以内であればdo itできるわけだから,例文の解釈は「彼女はそんなこともできないほどバカではない」となる。
大切なのは,too 〜 to Vとnot too 〜 to Vの両方の「訳」を覚えることではない。根底にある発想をしっかり把握しながら解釈すれば,すんなり理解できるはずだ。そのために,図解をすることは非常に有益だと思う。
その図を応用すると、もう一つの分かりにくい概念、Too...not to〜の二重否定「だから〜しないはずはない」も合わせて説明ができます。
to do it の箇所が not to do it になり、
「限度を超えて、not to do it しない」、
つまり二重否定で、肯定の意味となる訳ですね。
You are too wise not to think of an idea like this.
(あなたは賢いからこれぐらいのことを考えつかないはずはない。)
これも図に書けば良く分かります。