英語の比較級は,形式が簡単なこともあって軽視されがちで,文法書などでも扱いが比較的軽い。しかし,英語を使ううえで比較級が問題となる場合もある。特に,比較級が変化を表す場合がそうだ。
たとえば,「隣に家が建ったので彼は自分の家の塀を高くした」という意味の英語を考えてみよう。特に問題となるのが「高くする」だ。make the walls around his house highとしてしまうのではないだろうか。しかし,これは英語の発想に基づいた表現とは言えない。英語の発想ではmake the walls around his house
higherとすべきなのだ。なぜか。以下の図を見てもらえばすぐに納得してもらえるだろう。
英文を読む場合にも,このように「変化」を表す比較級は注意を要する。たとえば,There seems to be less of the need.という文は「そうする必要はあまりなくなったように思える」ととらえ,変化の意味を読み取るのが適切だ。これも以下のように図解できる。
文法項目や語句ばかりでなく,こうした「発想」をきちんと理解することが大切だ。