perspectiveは「視点」「観点」といった意味で用いられる名詞である。この訳語からすると,from a ~ perspectiveで「〜な視点から」という意味で用いることができると予測できるが,この予測は正しい。しかし,『英和活用大辞典』を見ると,look at something in [from] a new perspectiveとあり,from以外にinも用いることができることがわかる。また,keep ~ in perspective「〜を客観的(大局的)に見る」やput ~ in(to) perspective「〜を全体的にとらえる」といった熟語表現もある。
このように,perspectiveが複数の前置詞とあわせて用いられる現象をどのように考えればよいか。まず,perspectiveに「遠近法」という意味がある点を考慮する必要があるだろう。この意味から,「透視図」「全体像」などの意味が生じている。これと「視点」などの意味を考え合わせると,この背景には以下のような理解があるものと考えられる。
from a 〜 perspectiveと言うときには赤丸の部分に着目しているのに対して,in a 〜 perspectiveと言うときには青い四角の部分に着目しているわけだ。上で挙げた熟語表現の,「全体的な見かた」という意味のperspectiveは不可算名詞だが,基本的には青い四角のほうに着目していると考えてよいだろう。なお,熟語表現のin / intoの交替については,2006年1月3日の記事「英語表現の相互関係—1つの表現から表現を増やす」も会わせて参照してほしい。