院試塾ブログ
インターネット大学院予備校代表・畑中泰道のブログ

読書の展開と問題意識

 ある問題に興味を持って本を読み始める。あるいは,たまたま書店で見かけた本を買って読む。そうすると,そこから関連する本が読みたくなる。読書の楽しみの1つである。また,読み進めるにしたがってだんだん問題の所在が明確になるとともに,その問題の「広がり」もわかるようになる。
 1つ例を挙げよう。以下の図は,ぼくが最近読んだ本の関係を示したものだ(※初期表示では見づらいかもしれない。必要に応じてダウンロードしてみていただきたい)。

端緒は梅田望夫『ウェブ進化論−本当の大変化はこれから始まる』ちくま新書だ。これは発刊当初に書店で見かけて買ったものである。今ではずいぶん売れているようだ。Webの社会的側面にふれたもので,技術論に偏りがちなWeb論のなかにあって,読みやすく興味深い本である。
 この本の中で言及されているのが,James SurowieckiのThe Wisdom of Crowds. Doubledayである。この本は前に何かの関連で買っていたもので,長い間「積ん読」状態になっていたのだが,これをきっかけに読んだ。そこからさらにGladwellのThe Tipping Point. Back Bay Booksをはじめとする3冊の本に進んでいった。そのうちの1冊,Steven JohnsonのEmergenceはかなり前に買って持っていたがやはり読まずにいたものだ。Howard RheingoldのSmart Mobs. Basic Booksは新たに買ったが,ちょうど並行して読んでいた公文俊平『情報社会学序説−ラストモダンの時代を生きる』NTT出版でも言及されていた。
 これらの本を読んで,情報社会と集団行動についてさらに興味が深まり,問題意識もより明確になった。自分の日々の研究でもこうしたことに興味を持ってはいるが,読むべき本,読んでおいたほうがよい本すべてを把握することはきわめて難しい。それだけに,こうした「連鎖」はきわめて貴重な経験だと言えると思う。


posted at 09:54:24 on 05/31/06 by yhatanaka - Category: 読書録

コメントを追加

:

:

コメント

No comments yet

トラックバック

TrackBack URL