院試塾ブログ
インターネット大学院予備校代表・畑中泰道のブログ

手紙という麗しき習慣

 最近少しだけ手紙に凝っている。
 と言っても,仕事柄,長文の手紙で具体的な用を足す機会は,まったく言ってよいほどない。手紙について考えてみようと思ったきっかけは,原稿や校正を郵送する際に,ただ内容物を送るだけではなく,何か一言添えたほうがよいのではないか,と思ったことだ。メールで原稿のデータを送るのであれば,本文を空欄にすることはありえない。ぼくの場合,用件1行だけというのも何だか落ちつかないので,「お世話になっております」などで始めて,「以上,よろしくお願い申し上げます」でしめくくる,数行の本文をつける。
 同じことを郵送の場合にはどうすればよいか。最初に使ったのはポストイットだった。これでもただ内容物だけを送るのよりはよいだろうが,あまりに事務的すぎる。次に使ったのが,いろんな場面で使っているRHODIAメモ。No.13〜14あたり。これもあまりに「メモ的」だと感じるようになった。
 ということで,その手の専門店を覗いてみたところ,一筆箋なるものが目に入った。数行書いて終わりの簡単なもので,原稿などを郵送する際にはぴったりだ。縦書きのものが圧倒的に多いが,探してみると,鳩居堂から「鳩たより」の横書き用が出ている。とりあえず今は,因州和紙の「墨流し」を使っている。これは紙に罫が入っておらず,付属の下敷きが透けて見えるようになっている。他に,丸善のミニ便箋を使うこともある。
 一筆箋で当面の課題はクリアできた。他に手紙を書く場面としては,お礼状などがある。今まではメールで済ませたり,パソコンで書いて送ったりしていたが,せっかくなのでこれも手書きで,と考えた。和紙の一般的な縦書きの便箋も使ってはみたが,伊東屋で「一枚完結箋」というのを見つけて,何種類か買ってみた。一般的な便箋サイズのもののほか,はがき大のもの,2つ折りするとはがき大になるものなどがある。お礼状などとしての使い勝手はなかなかだと思う。
 お礼状のような手紙でも,特に形式を気にしてはいない。時候のあいさつをわざわざ調べて書こうというつもりもない。気持ちだけを簡潔に書けばよいと思っている。ただ,その言葉は借りものではなく,自分の言葉を書くように努めている。
 これで何かが変わるのか,正直よくわからない。しかし,ぼく自身としては,その仕事や用件に対して,より丁重になっているという心の表れだと考えている。まずは形から入れば,心のほうもついてくるのではないか,と期待しているわけだ。
 まずはポストイットからでもよいと思う。郵送でなく,書類を誰かに手渡すときにでも,何か一言添える。何とも麗しい習慣ではないか。

posted at 22:18:07 on 02/18/12 by yhatanaka - Category: 雑感

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