院試塾ブログ
インターネット大学院予備校代表・畑中泰道のブログ

手紙の道具たち

 「手紙という麗しき習慣」で,手紙に少し凝っている,という話をした。今回は,手紙に関する道具を紹介したいと思う。
 もちろん,まずは手紙を書く紙,つまりは便箋が必要だ。一般的な大きさの縦書き,横書きのもののほか,はがきサイズのもの,一筆箋など,さまざまなものがある。正式な手紙では,便箋1枚ですむ内容の場合,白紙を1枚つけるのだそうだが,ぼくはそもそも手紙の古い形式を守って書いているわけではないので,1枚ですむなら1枚だ。もっとも,そうした習慣があることも意識してか,伊東屋からは「一枚完結箋」というものが売り出されている。綴じておらず,バラの状態で売られている。はがきサイズからA4のものまである。
 一筆箋は本当に簡単な内容,たとえば,ごく簡単なお礼状などに使うもので,長形4号の封筒におらずに収まるサイズ。大きな文字なら3〜4行くらい書ける。時候のあいさつなどが省略できるから,書くのが楽だというのもある。そのような略式の手紙でも,ちょっとしたお礼をしたためれば好感を持ってもらえるだろうと思う。
 次は封筒ということになるだろうか。というのは,便箋や一筆箋とお揃いになっている封筒がけっこうあるからだ。別にお揃いでなくてもまったく失礼にはならないだろうが,便箋と封筒がお揃いだと,何となく印象も違うのではないだろうか。一般的な手紙の場合,うえで少しふれた長形4号が多いだろう。他に,はがきサイズのものもある。昔なら写真を入れるのによく使ったことだろう。
 便箋に手紙の文章を書き,封筒に宛名書きをするには,当然ながら筆記用具を使うことになる。毛筆か,そうでなければ筆ペンあたりがよいのだろうが,ぼくにはその心得はない。だからといって油性ボールペンでは事務的で味気ないと感じる。そこでぼくが使っているのが万年筆。特に手紙を書くためだけに使っているわけではなく,構想メモなども万年筆で書いているが,手紙用としてもちょうどよい。和紙の便箋や封筒でも,たいていはペン書きに対応している。また,ある店では水性ボールペンを勧めていたが,たしかに適度なにじみが出てよい。
 万年筆の利点の1つは,さまざまなインクが使えることだ。ぼくが好んで使っているのは,神戸のナガサワ文具センターのオリジナルインク「神戸INK物語」。パイロットからも「色彩雫(いろしずく)というシリーズが出ている。
 基本的にはこれで手紙が書ける。あとは切手を貼って出せばよい。最近は切手の種類も豊富だが,今回はこれにはふれないことにする。
 このほかに,手紙にアクセントを添える道具がいくつかある。比較的単純なのはシールだろうか。主に封をしたところに貼るのだが,便箋などをたくさん扱っている文具店に行くと,シールもいろいろなものが置いてある。あまりかわいすぎるのも困るけれども。便箋などをまとめるクリップにも,最近はかなりいろいろなものがある。ミドリのD-CLIPSがよく知られているのではないか。動物・乗り物や花の形をしたものがある。ちょうどこの時期にぼくが使っているのがさくらの花の形のもの。
 さらに,「文香(ふみこう)」というものまである。封筒に入れるお香のこと。古い時代,手紙にお香を焚きしめていた習慣の名残なのだとか。
 手紙はややこしい決まりごとが多くて敬遠されがちだ。もちろんそういう手紙もあってよいだろうが,もう少しインフォーマルでもよいから,気軽に手紙を書くようにするとよいと思う。そういう流れもあって,最近では便箋や一筆箋に横書きのものも増えている。特に万年筆の場合,縦書きだと書いた文字を手でこすってしまいやすいから,横書きのほうが都合がよい。

posted at 16:29:16 on 04/01/12 by yhatanaka - Category: 雑感

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